2023.03.14
海外実習(タイ)体験記
Hさん(50代兼業主婦)
・現在、ケニア紅茶の販売促進と大学図書館司書のダブルワーク中。趣味のキックボクシングでタイのムエタイキャンプに参加して以来タイの文化に興味を持ち、コロナ禍にタイ語を勉強しタイ語検定4級取得。タイ語を勉強する際に日本語の文型と比較しながら学んだため日本語学にも興味を持ち、タイに提携校があるアルファに入学した。修了後はタイで学んだことを生かし、学習者と共に達成感を味わいながら日本語を勉強していく教師になりたい。
【実習クラス】
学習者はi-padに教科書を取り込んでタッチペンで書きこみながら勉強。分からない言葉はすぐに携帯で調べて、学習者同志がお互いに教え合う。
My Class
担当は2クラス、「みん日初級Ⅰ」を終了したN4~3レベルの学習者がもう一度「みん日Ⅰ」を復習する「ベーシッククラス」と、N2~1レベルでビジネス日本語を学ぶ「アドバンスクラス」、5~6人の小規模クラス。
ベーシッククラスでは、タイ語訳のついた「みん日」教科書を使い、新出語彙や説明はタイ語で理解してもらったうえで私が日本語で文型の説明、その後は発声練習と練習問題の筆記、時々ブレイクタイム、という流れの教案を作った。語彙制限に気を遣うのが大変だった。
タイに行く前に、みん日1~50課までの教案プロットを作っておいたので、それが大変役に立った。教案ができたら、パワーポイントのスライド作りだが、開始当初は場面に合ったイラスト探しに時間をかけすぎてしまい教案が中途半端になってしまった。そこで、イラスト探しをやめてタイ語テキストを利用することにして、時間を有効に使った。クラスが午後からだったので前日の夜に教案を作り、当日にスライド作りとリハーサル、というスケジュールを決めて焦ることなく取り組んだ。
アドバンスクラスでは、ビジネスメールの書き方やロールプレイの本を参考にした。学習者から難しい質問が出たとき、答えに詰まる場面があったり、自分の社会経験から答えることができたりと、教師としての未熟さを痛感させられた。
授業では電子黒板を使用。スライドを作る際、イラスト探しに時間をかけるのをやめて、自分の携帯に入っている自分や家族、風景や食べ物などの写真を使ったところ、学習者の反応がとてもよく、話題も盛り上がった。タイの文化として、皆自分のプライベートをオープンに話すので、わたしも自分自身や家族の話をして学習者と交流を図った。ベーシックの学習者はまだ漢字が苦手なので、スライドでは漢字にふりがなをつけることにした。
書道クラス
筆ペンで「永」の字を練習。
タイLife(夕食後はムエタイへ)
夕食後はムエタイジムへ行き、
授業の失敗やストレスを発散!
【FOOD&HOBBY】
宿泊先には自炊設備がなく食事は毎日外食。広大な大学の敷地内にはレストランも学食もあり、英語のメニュ―もある。お店の人に通じないときは、隣にいる大学生に英語で話しかけて、注文を手伝ってもらった。校内だけでなく、あらゆる場所に出店があり、曜日ごとに違う場所でナイトマーケットも開かれていて、今日の夕食はどこで何を食べるかが毎日の悩みであり楽しみだった。屋台では英語が通じないので、指差し注文またはお店の人が言ったことにうなずけば、おまかせのおいしい料理を食べることができた。味の濃いタイ料理を食べた後、スイーツやフルーツを食べたが、すべて同じ場所にそろっているので時間もかからず、食事の後の時間を有効に使うことができた。
TALK ABOUT KENYA
日本について紹介…、ではなく、自分はケニア紅茶の仕事をしている関係で日本人にケニアのことを紹介する機会が多いため、その時に使うスライドをタイの学習者向けにアレンジして使った。タイに到着してすぐに自分用にバンコク市内でアフリカ布を購入していたので(日本より安い!)、それを使ったアフリカ・ファッションの体験や、ケニア紅茶の試飲などを行い、ケニアについて知ってもらうことができた。アドバンスクラスの学習者は日本人向けのスライドとほぼ同じ説明にして、ベーシッククラスは語彙制限があるため説明をシンプルにしたが、どちらのクラスからもスライドに用意がない質問が出てきたので、スライドの進め方について自分自身の勉強にもなった。
最後に
あっという間の3週間でしたが、大変有意義な実習でした。
宍戸先生(指導教官)以下スタッフの皆さんにも大変よくして頂き、タイに戻ってきたいと思います。